貴方と桜

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サークルの部長である神谷 龍之介(かみや りゅうのすけ)さん 「ごめんね…俺が無理に頼んだから…正直、きついでしょ?」 「いえ…もう、さすがに慣れましたよ」 ハハ、と無理やり口角を上げて笑うけど、胸の痛みはこれっぽっちも消えやしない。 事の始まりは三月末、新歓が本格的に始まる前に神谷さんに呼び出された時。 何かマズいことをしたのか…二人でビクビクしながら会いに行くと意外なことを告げられた。 「ごめん、新歓中だけ二人が付き合っているのは隠してもらえないかな?」 大学入学後、すぐに付き合い始めた私たちはサークルの先輩方からたまに冷やかされながらも仲を認めてもらっていた。 その中でも神谷さんは何かと気づかってくれ、ギスギスした関係になることもなかった。 だから、そんな神谷さんからこんなことを告げられるとは思いもせずびっくりした。
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