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ペタペタと祐空を触りながら囲んでいる女の子達をみると、どうしてあの時OKしたのか…自分をひどく恨む。
大して食べてもいないのに、何だか胃痛がしてきたこともあってお手洗い行ってきます、と周囲の人に呟いて私は一旦新歓の場から抜け出した。
行きたくもなかったけど一応お手洗いを済まし、手を洗う時に目の前の鏡を思わずジッと見つめてしまった。
「ハァ…」
見れば見るほど、自分が祐空を囲んでいるいわゆる女の子らしい感じでないことを痛感させられる。
露出の多い服なんかじゃないし、髪の毛だってゆるふわじゃない。
大学に入って一年経ってもメイクはなかなか上手くならず、ナチュラルメイクと言う名の手抜きだし…
「ハァ…」
今のこの状況を見て明らかに私は祐空にはふさわしくない人だ。
そう考えるとより胃が痛くなり、あんな光景をもうみるのは嫌だ…
申し訳ないけど今日はもう帰ろうと思ってお手洗いを出ると、隣の男性用の扉の前に神谷さんが立っていた。
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