学園生活

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 その後、ルーク先生の家で夕飯を食べながら、Fクラスの今後について話をした。  先生は生徒達に早々この特訓を始めさせるという。それは僕も賛成だ。始めるなら早い方がいい。ただ「教えるにしても、先ずは自分が出来るようにならなきゃ話になんねー!」って叫んでたけど。  まあ先生ならそれ程期間は掛からず出来るようになるだろう。あまり学校では力を見せていないけど非常に高い能力を持っているからね。教師の中ではダントツだ。 「「「ご馳走様でした!!」」」  それから少し食休みし、僕達は先生の家を後にした。  いつでも来いと言う先生の言葉に甘えて、きっとまた直ぐに来ると思う。料理も美味しいし、皆優しい。そして何よりも居心地が良い。  帰りは僕の転移でリーファを家に送り届けた。しかし僕とマルはまだ寮には戻らない。 「すっかり暗くなっちゃったけど、ここからが本番。今日から新しい環境で特訓だ」  目の前に異空間の入り口を出現させる。この先にあるのは僕が創り上げた超広大な特殊訓練スペースだ。ありとあらゆる自然環境が存在し、重力負荷も高い。因みにどんな環境かはまだマルに伝えていない。 「望むところだよ、ジン!」  マルは両手で頬を叩いて気合を入れ直すと、僕の後に続き中へ入った。  着いた場所は心地良い風が吹く草原。遠くには吹雪が吹き荒れる雪山や、マグマが流れ出す火山が眺望でき、熱帯雨林、湿地帯、砂漠、湖なども至る所に存在している。  僕に一瞬遅れて入って来たマルは、壮大な景色に感動する間も無く重力に負け、両手両膝を地面に着けた。
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