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ちょうど講義と講義の間の休憩時間。人気のある講義だけに、すでに前のほうの席が埋まってしまっていたので、僕は教室の後ろのはじっこに座っていた。
そんな人々の騒めきの中で、自分の名前だけは耳ざとく拾ってしまった。
見つかりたくなくて、僕はそっと机に突っ伏した。
心の中で、「声をかけられませんように」と祈っていると、肩をちょんちょんと突かれた。
ああ、やっぱり無理なのか。
僕は仕方なく、ゆっくりと顔をあげると、そこにいたのは、カバンを抱えた少し小柄で眼鏡をかけた見知らぬ女の子だった。
「濱田さん?」
自信なさげに声をかけてきている彼女に、僕はどう反応していいのか、ちょっと困惑してしまった。
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