8.酒のつまみ、再び

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「あ、お疲れ様です」 「お疲れ~、試験終わったんだ?」 「はい、なんとか」  僕は矢島さんと立ち話をしながらも、今日が金曜日だったことを思い出して、ふと食品の棚のほうが気になった。  いつもなら、崇さんが酒のつまみを買っていく日だけど、今日は僕との食事があるから、買いに来ないかもしれない。  矢島さんとの話を終えると、僕は酒のつまみがある棚のほうに向かった。  前にも崇さんの好きそうなつまみをたくさん買ったのを思い出す。  今日は、食事の後、崇さんの家に行ってもいいんだろうか。  僕はちょっとだけ期待しながら、棚にある商品をジッと見つめる。 「おーい。濱田くん」  尾賀さんがニコニコ笑いながら、たくさんのカゴをもって現れた。
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