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「お、お疲れ様です」
「お疲れ様~。何、デート?」
デ、デート……そう言われると、そうなのかもしれない、と意識してしまう。
「そ、そんなもんじゃないです……」
「またまたぁ」
長谷川さんの手際の良さに、あっという間に会計が終わる。
「来週から、またバイト入れてるんだよね?」
「はい」
「よろしくね、もうバレンタインで忙しくなるからさ」
「あ、はい」
長谷川さんが「ありがとうございましたー」と言いながら、つまみがたくさん入ったレジ袋を差し出した。
僕は、それを受け取ると、すぐにその場を離れた。
バレンタインか、と思いながら、いつも季節モノの商品が並べられる棚に目をやると、すでにピンク色の商品たちが溢れていたことに気づく。
すでに女の子たちが群がっている様子に、チラリと小島さんの姿が頭に浮かんだ。
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