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すると、崇さんは僕の耳元に唇を寄せると、コッソリと呟いた。
「テルくんがもっと酔って乱れてる姿が見たいなって」
その言葉に、カーッと身体が熱くなる。
こんなこと、素で崇さんが言うはずない。
少しは崇さんも酔ってるってことなんだろうか。
僕は顔を上げられなくて、一瞬立ち止まる。
それに気づいた崇さんも、少し先で立ち止まった。
「い、意地の悪いこと言わないでください」
僕は恥ずかしくて、小さく文句を言った。
すると、小さくクスッと笑う声と同時に、崇さんが戻ってきて、レジ袋を持っていないほうの手をギュッと握った。
「早く帰ろう」
その声に顔を上げずにコクリと頷くと、僕は崇さんに引かれるように歩き出した。
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