8.酒のつまみ、再び

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「はい、お待たせ。たいしたもんじゃないけど」 「い、いただきます」  目の前に出された料理を見た途端、食欲のほうが勝ってしまう僕。  僕たちは黙々と箸を動かした。  ソーセージをパリパリと噛む音。  少しカリッと焼けてしまった目玉焼きの端っこを箸でサクサクッと切る音。  黄色いタクアンをポリポリと噛む音。  その間を流れるのは、BGMのようになってしまっているテレビからの声。  無言で食事をしていたせいで、あっという間に食事は終わってしまう。  僕は最後に味噌汁をずずっと飲み終えると、コトリとテーブルに置いた。 「……ごちそうさまでした」 「ん」  先に食べ終えてしまっていた崇さんは、優しく微笑むと綺麗に空になった食器を片付け始めた。
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