ハロウィンSS

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 去年は、崇さんの家の呼び鈴をピンポンダッシュして捕まって、勢いで僕が崇さんに告白するはめになって……なんだか色々、自己嫌悪してた時期だった気がする。  だから、ハロウィンらしいことなんて何一つ出来なかった。今年は何か出来ないかな、って思ってたりする。 「お願いしまーす」  今度は女子高生らしき女の子たちが、ハロウィンのコスチュームやら、専用の化粧品みたいのを持ってきた。 「いらっしゃいませ」  僕はカゴを受け取ってバーコードをよみこんでいく。 「ねぇねぇ、お兄さんのつけてるシールも、よくない?」 「えぇ?そうかなぁ」 「ほら、ゾンビっぽいのやる子いたよね」 「ああ、タカちゃんだっけ」 「そうそう……あ、お兄さん、その傷のシールのとこ、写メってもいいですか」 「えっ」  彼女たちは勝手に話で盛り上がったかと思ったら、俺のほうにスマホのカメラを向けてきた。 「えと、ええ?」  僕が驚いてるうちに、勝手に撮られてた。
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