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「よぉ、久しぶり」
「ども」
「何、ずいぶんと辛気臭い顔してんな」
”それはあなたが目の前にいるからです”と、言い返したいくらいだけれど、僕にそんな度胸はないから無言で睨む。
「もう、濱田くんてば、こわーい」
"こわーい"のはあなたです。そんな大柄な体でぶりっ子してみても、気持ち悪いだけだし、むしろ見下ろされてる僕のほうが怖いんですけど。
「な、何か用でしょうか」
100均のバイトだって、たまたま同じ授業の中でグループを組まされた時に一緒にいたってだけで、僕に押し付けてきたわけで、特別に仲がいいというわけでもない。
こんな人が、山本さんと同じ会社に勤めるようになるのか、と思うとなんか無性に腹が立つ。
「うんうん、あのさ、濱田くんってバイトやってるんだっけ?」
は?
僕は唖然とした。自分が僕に押し付けた100均のバイトのこと、覚えていないのだろうか
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