□第Ⅰ章 阿東アキネ

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 家から出て十数分、 僕はようやく目的地であるゲームセンター『サウスアメリカ』へたどり着く。  一部では『博物館』とも呼ばれることもあるくらいには、 このゲームセンターは時が止まっている場所だ。 何しろ店頭に『ディグダグ』や『パックマン』が置かれているのをはじめとして、 店内にもレトロゲームが所狭しと詰め込まれているほどだ。 博物館というより倉庫と言ったほうがいいのかもしれない。  だからこそ僕がここに来たのであり、僕にとってはとても好ましい店なのだ。
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