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リーナは誕生日がきて、15歳になった。
東宮御所に来てから、初めての誕生日。
去年は、ミヤにお祝いしてもらった。
今年は、
実は、
ホギの村にいます。
あんまり欲しいものがなくて、まあ、ミヤとご飯食べに行こうかな、なんて考えてたところに、急きょ、あるオハナシを聞きまして。
今、ひとり、ホギに来ています。
女官たちに、よく訊かれるんだけど、あたしはホギ産まれ、ホギ育ち。ミヤは、御所産まれ、ホギ育ち。
ミヤが産まれたときは、かなり大騒ぎだったみたい。まあ、それは今はいいや。
あたしはここで結婚式の準備をしている。
「リー、どこまで進んだ?」
カジマが、前村長の家に様子を見に来た。
「飾りつけがなかなか進まなくって」
「でも、これは今日中に片付けるつもり」
ミヤを皇都を置いて、5月の連休を利用して、ホギに滞在中。
できたところをカジマに確認してもらうために、布を一面に広げる。
「そうね、今日中にできそう」
カジマがそういって、手伝い始める。
「明日は、会場の飾り付け、お願いね」
リーナはうん、と力強く頷く。
「自分達の結婚式の準備はほんとにいいの?」
「意外と何もすることがないの」
「あたし自身は」
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