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そして同時に引き出しから財布も取り出して私に手渡した。
「岸谷さんも朝飯買ってから仮眠室においで」
「えっ?」
「だって俺の弁当しかないんだろ?」
陸に言われて今更気づく。
そう、私は陸のお弁当しか作っていなくて自分のことなんて何も考えていなかった。
その上、このタイミングを待っていたかのように私のお腹が微かに音を立てる。
「ほら、腹減ってるって身体が訴えてるし」
「…………」
「ついでにコンビニで買って来てよ」
「何をですか?」
私の問いかけに陸はニヤリと笑うと、耳元に唇を寄せて囁いた。
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