Act.12 Side R

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俺の書いた書類と免許証をもう一度確認すると「こちらへどうぞ」とエレベーターへと案内された。 乗りこんだエレベーターは二階へと移動して扉が開く。 するとそこには厳重なセキュリティゲートが設置されていて、その前で男性は俺に白いカードを手渡した。 「こちらのセンサーにそのカードをかざすと、ゲートが開きます。あとはそちらのボックスの枠に電飾が灯りますので、光っているボックスが堀川様の専用ボックスとなります」 「……なるほど」 銀行の貸金庫よりリーズナブルなわりに、セキュリティもそこそこで使い勝手は良さそうだと思った。 「では、わたくしは下でお待ちしておりますので」 穏やかな声で言った男性は、そのままエレベーターの中へと戻って扉を閉じた。
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