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「あなたは自分が作った構築物全てを大切に心に保存しているけれど、石原社長は全く違う。
作り上げた構築物への思いは一時だけで、彼は気持ちを切り替えて次の構築物に全ての愛情を注ぐの。
だから石原社長が作り上げるものへの愛情は、常に100パーセントなのよ」
だけど過去を封印して来たばかりの今の俺ならようやくその意味が理解出来た。
俺がここから先に進めないのは、結局過去の夢を捨てきれずにいるからだ。
自分が今日まで作り上げて来た構築物に100パーセントの愛情なんてものは、なかったのも事実で。
ここから先、俺はいったい何を目指して行けばいいのだろう。
そんなことを考えながら酒を煽っていると、宴もいつしか終わりを迎え石原社長がグラスを手に席を立って挨拶を始めた。
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