279人が本棚に入れています
本棚に追加
「……ざけんな……」
静けさの中に吐き出される震えた声。
その声の主に一斉に視線が集まる。
それは当然俺も同じように声の主へと視線を向けた。
それと同時に、その人物は席を立つと人さし指で石原社長を指さす。
「みっ……水野さん!」
慌てた吉岡が彼女を制すけれど、水野さんはもはや別人へと変化を遂げていた。
前回の定例会でも、水野さんは泥酔して俺に説教を食らわした。
南雲さんとの噂を否定しない俺に、水野さんは鋭い一撃。
「その気がないならサッサと切れ!」
言われたことはその通りで、反論の余地なしだった。
最初のコメントを投稿しよう!