Act.14 Side R

30/35
前へ
/35ページ
次へ
「まぁなるべく早く出社しまーす」 「お願いしますね」 「ほーい」 軽く受け流し電話を切ると、すでに俺の前に歩いていたはずの美里の姿はなかった。 「相変わらず歩くの早えーな」 小さく笑って歩き出した俺は、途中のコンビニに寄り込んでウコンを一気飲み。 ついでにブレスケアまで飲んで準備万端で出社した。 エントランスを抜けると、正面に鎮座する秋庭さんが笑って俺を迎える。 「堀川さんおはよう! 新しいアシスタントの人、今、吉岡さんとエレベーターに乗って行ったよ」 「へー」 さも興味なさそうに振る舞う俺。 だけどこれも美里を守るための手段のひとつ。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

289人が本棚に入れています
本棚に追加