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きっとコイツなら俺を裏切ったりしない。
きっと美里なら……。
あの日の思いを再びこの胸に抱きながら、パーテーションの向こうで背中を向けている彼女に歩み寄る。
10年前よりも、ずっと綺麗になったであろう彼女の横をすり抜けて二日酔いのおっさんのフリ。
やぁ、岸谷美里。
お前の心ん中、全部俺一色に染めてやるから覚悟しとけ。
いずれ俺は、お前の手のひらの猿に落ちぶれるだろーけど。
せめて１回くらいはお前が狼狽える姿を見てみたいよ。
そんな言葉を心の中で呟きながら、俺は美里に言った。
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