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投げやりに言って、また心で泣く。
ホント俺って弱っちぃ。
だけどどんなに強がったところで、結局この恋という病は人を臆病にする。
このエスカレーターが昇り詰めた先にあるのが、幸福なのかそれとも不幸なのか。
そう考えたら、こんな風に人の流れに沿って従順に運ばれるロボットみたいな行動は出来るはずがない。
一段目に足を踏み出そうか、それとも辞めようか、何度も何度も迷って、考えて。
大きな決断なしでは踏み出せない一歩になるのは確実だ。
「設計図描くより難しいわホント」
虚しく呟いた俺の後方で、美里の深いため息が聞こえた。
恋という病に侵された二人を、更に臆病にさせた瞬間だった。
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