甘い蜜

3/20
前へ
/143ページ
次へ
 そして、わたしがそういった「手軽になった世の中」に対してどう思うのかといえば、それも結局は時間という、力のある大きな川の流れによって形作られたものなのであるから、いいも悪いもない…と思う。  なにより、そういう時代に生まれ落ちたからこそ、わたしがあの日、あの人と出会ったことも、決して不思議なことではないのかもしれないと思えるからだ。  ただ、ほんの少しだけ、普通の人たちと、出会い方が違っていただけの話で。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加