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「私の何かが変わったら…
その時は私からきっと告白するから…彼氏になってあげて?」
「なってあげてって…なんだか他人みたいなセリフだね」
俺は苦笑いを森屋に向けた。
森屋は俺の隠している事を知りたそうだった。
そうだよな。
こんな、言い方…
森屋は、しばらく窓の外を見て、それから何か決めたような真剣な顔をして俺を見た。
「境…俺は何を言われても、境を嫌いにならないよ?」
男でも?
俺は元男なんだぜ?
それでもまだ好きだって言えるか、森屋?
「………………」
絶対言えるワケないよ
「境?」
呼びかけられて、俺は慌てて返事をした。
「やっ、あ、あのね。
ありがとう。
今は言えないけど、
……いつか…話すかも…」
森屋はちょっとだけ笑うとポケットに手を入れ、その後微笑んで俺を見つめる。
「うん、待ってる。…俺本気だよ?
ホントに何聞いても驚かないから…」
「うん。……私も…好きだよ……」
え?
えぇっ??
俺、何言ってんだっ!?
俺、今好きって言ったか?
好きって言ったか――!?
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