1605人が本棚に入れています
本棚に追加
森屋は俺をギュウッと抱きしめる。
「ちょ、っと…ダメだったらっ」
俺は森屋の中で必死にもがいた。
「頼むからっ。少しでいいから。ちょっとだけこうさせて」
森屋は俺を更に抱きしめた。
「ん…苦しいよ。分かったから…森屋クン」
森屋は力を緩めてたけど、俺を包むように抱きしめた。
「ありがと…境」
森屋の心臓の音がドクドクと聞こえる。
緊張?
ちょっと早い。
森屋のヤツ、
何で…
俺の頭ん中、グチャグチャにすんだよ。
コイツといると女になる。
また脳がクラクラして深呼吸できない。
俺の体が、森屋を意識して熱くなる。
森屋は少しだけ離れて、俺の顔を見た。
目があって、それから…再び森屋は俺を抱きしめる。
森屋の体温と感触と香り…
もう覚えてしまった。
ジワジワと俺のあちこちに染み込んでいく。
「嫌がったのに、ごめんね」
森屋はようやく俺から腕を離した。
なのに、何故か俺の方が森屋のシャツの裾を掴んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!