Q,2 今、考えなければならない事 A.森屋の事

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「境?」 「ご、ごめっ…」 俺は急いで手を離し、一歩下がった。 でも一歩下がった先は屋根から出てしまった大雨で、慌てた森屋に屋根の下に引き入れられる。 雨はザァザァと勢いよく降り、さっきと変わらず周りの景色も音も消している。 「ね、境…」 「ん?」 俺は再びハンカチで自分の体を拭きながら返事する。 「境っていい匂いするよね。何の香水使ってるの?」 「え?何にも使ってないよ?なんだろ、シャンプーかな? でも、私より森屋クンのがいい香りするじゃん。」 「俺は、その辺に売ってるコロン付けてるけど、俺もコロンやめて、境とおんなじシャンプーに変えよっかな」 「えっ!?森屋クンはその香りがいいよ…って… 私が決める事じゃないね、ごめん。でも、いい香りだよ?それ」 「ん…そう?境がそう言うならつけとこうかな?」 「女の子にモテそうな香りだよ」 「俺は…境に好きになって貰えれば、それでいいんだけど」 「うあっ、んっ!」 森屋は再び自分の胸に俺を抱きしめた。
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