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授業が終わって、携帯を確認すると、相瀬からのLIFEが来ていた。
"登録よろしく。お互い約束は守ろう。相瀬 竜"
なんだ、この交通安全を守ろうみたいなチャット。
俺はとりあえずさっきの電話番号とメールアドレスを登録した。
カバンの中に携帯を放り込もうとして……
手を止めた。
森屋にメールしようかな。
でも寝てたりしたら悪いか。
再び携帯をカバンに入れようとした時、携帯が震えた。
LIFEだ。
携帯を見るとーーー
森屋。
"おはよう。風邪ひいて熱と咳が酷くて休んだよ。
今、病院から自宅に戻ってきたとこ。境は風邪ひかなかった?"
俺は、ちょっと嬉しくなってすぐに返事した。
"私は元気。風邪大丈夫?
お見舞い行きたいけど今日は用事があって行けないんだ。てか、家知らないけど笑。早く治して元気になってね。"
送信。
家、知ってても…
今日は絶対行けないんだよな…
相瀬との約束あるから。
くそっ。
相瀬は1限目が終わって教室にフラッと入ってきた。
目が合って相瀬はニヤリと笑うと、そのまま席について、俺を見る事はなかった。
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