リュートに会う前の可奈

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次の日、謹慎中の私に、婦長から電話があった。 ......三島さんがあなたと話したいって 私は三島さんに会いにいった。 「三島さん 高田です」 三島さんの病室に入った。 三島は70歳で、脳出血で倒れて救急に運ばれ手術。 手術は成功したが、右手、右足に麻痺が残り、今リハビリ中の患者である。 三島さんはベットにすわっていた。 横のいすには三島さんの奥さんがすわっている。 「三島さんすみませんでした」 私は病室にはいるとすぐ、深々と頭を下げた。 「看護婦さん、 顔上げてください。 あなたを訴えるなんてしませんよ」 三島さんはそう言った。 え...... 「この人、あなたのことお気にいりなんですから 昨日は息子が来ていて、大げさに騒いだだけですよ」 横にいる奥さんが、そう答えた。 「いや大げさじゃありません。 私はとんでもないことを......」 三島さんの奥さんは、首を振りながら私に 「ありがとうね。高田さん」 と感謝の言葉を述べた。
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