リュートに会う前の可奈

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カンファレンスルームに、婦長と主任が私に入るようにいった。 「あの......」 「夜勤明けなのは分かっているんだけど、ちょっと確認したいことがあって......」 主任が、話始めた。 「これが三島さんの点滴に、はいってたんだけど」 と ミキツヨシと書かれた点滴ボトルだった。 ミジマさんのところに ミキさんの点滴!!! 間違えて交換した!!! 患者さんの点滴ボトルには、間違えないよう名前を書くのだが、間違がえて点滴のボトル交換をしてしまっていた。 「これ、点滴変えたのはあなたでしょう?」 「は...い...... 三島さんは......大丈夫ですか?」 口が震えた。言葉を絞り出すように出した。 「内容は抗生剤は一緒だし、三木さんの方にビタミン剤が多かったぐらいなんだけど...... 三島さんのご家族の方が大変お怒りで訴えるって言ってるわ。 とりあえず、今日は帰ってもらったんだけど。 病院もあなたも、訴えられる可能性が強くて......」 と 主任が話をした。 え 訴えるって...... もしかしたら看護婦の免許剥奪...... 「しばらく、家で謹慎してくださいね。」 と婦長が付け加えた。
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