悪夢

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夢の中で私はダイビングを楽しんでいる いつもの夢だ。 毎回夢の終わりは同じ… サメやシャチに襲われるか 襲われないかのギリギリの所で目が覚める。 目が覚めた数秒後に目覚まし時計が鳴り響く。 まるで、私が起きたのを見計らったように… でもこの日は違った…。 いつもなら出てこない場所 水中洞窟に吸い込まれるように 入っていったのだ 自分の意思とは関係なく…。 まぁ…自分の意思とは関係なくと言っても 夢だから仕方がない。 水中洞窟は真っ暗だったが 進む方向はぼやけて明るく見える どんどん先に進む私… 酸素を確認すると1時間以上もある。 『もう少しだけ進んだら戻ろう』と 先に進む。 魚等の生物が全くいない静かな海のトンネルを ひとりぼっちで泳いでいる。 急に寂しくなり 戻ろうと思った矢先 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ… と警告音が聞こえてきた。 ボンベの空気残量を見ると つい先程まで、1時間以上あると思っていた 酸素残量が殆ど無い状態 パニックになる私 パニックになればなるほど 酸素は少なくなっていく。 『とりあえず、この洞窟から出なくっちゃ』と 思い振り返ると… そこは先程までとは違い暗闇。 もう、どこを通ってきたのかも分からない だんだん苦しくなる もう酸素の残りが少ない事も… 空気が…足りない もうダメだと感じた ギリギリのラインで目が覚める。
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