誰にも言えない三十路の呟き~梨香子編

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美香達は私の気持ちを知らない。 知れば仰け反るだろう。 “あのアホのどこがいいの?”と。 年上のプライドとか、職場での世間体とか、しがらみだけが積もっていく三十路の女。 もうこの密かな思いも七年目だ。 いっそ相原が誰かとくっついてくれたら、諦められるのかな? そんな気配もなく、今日も相原はヘラヘラと笑っている。 三十路の長年の恋煩いを知ったら、きっと逃げてくよね。 だから私は、今日もただの意地悪な先輩でいる。 明日も、あさっても。 きっと、ずっと。 誰にも言えない三十路の呟き・終
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