誰にも言えない三十路の呟き~梨香子編

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顔はまあまあ。あっさり系。 背は高い。 腹が立つほどヘラヘラとアホ面してるけど、実は仕事の要領がいい。 余った時間はフラフラ漂ってるから女子には無能扱いされてるけど、上司の評価は高かったり。 年上女子にいじられることが多いけど、わざといじられてくれている懐の深さに見えるのは、惚れた欲目だろうか。 実体を掴ませない利口さ。 あえて負けて禍を避ける賢さ。 相原の良さに、誰も気付いて欲しくないと思う。 私だけが知っていたいし、私だけに甘えて欲しいと思う。 でも。 三歳の年の差の壁を、私はずっと越えられずにいる。
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