ご褒美は甘い蜜の味（旧題：口遊んだのは、君の名前）

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「穂積！　今回のプレゼン、メッチャ褒められた！　このパワーポイント、スッゲー評判良かったよ！」

週明け、東君に突然そう言われた。

「本当？　実はメッチャ凝った作りにしたんだよねー！」

「分かってるって、いつの間にこんなスキル磨いたんだよ？」

失恋して空いた時間に、なんて言えないけどあたしは照れるように「えへへ」と笑っておいた。

そんなことがあったせいか、他の人営業からも資料の作成を頼まれたりして、毎日残業の日々だ。

けれど、褒められると嬉しい。

やればやるだけあたしの評価が上がっていく。

仕事を真面目にするのも悪くない。

なんて本気で思ってしまった。