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「結構です」 「え?」と聞き返す梅田さんの声に、あたしも思わず顔を上げてしまった。 なのに、当の本人は梅田さんを見ることなく、ずっとモニターをながめてる。 「歓迎会などしてくれなくて結構だと言ったのです。それよりこれを30部ほどコピーしてくれませんか?」 そんな冷たい声に梅田さんでなくてもフリーズしてしまう。 「できないのですか?」 「で、できます……」 絞り出すような声には、あたしでも同情してしまった。
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