1

8/42
前へ
/42ページ
次へ
なんとなく、見ちゃダメって思いながらもここに放置してあるってことはあたしに気を許してくれてるってことで、だから大丈夫なんて屁理屈を頭の中で並べながらスマホの画面を見た。 『実家』 実家? 彼って一人暮らしって言ってたよね? それってもしかして緊急事態なのかな? 彼はまだバスルームの中だ。 教えてあげるべき、だよね? そう思って、毛布を巻きつけて、また鳴ってる彼のスマホをもってバスルームに向かった。 「ねえ、ノブ君」 「んー? まだヤり足りないの? エロいなぁ、真由は」 「違うってば、スマホが」 彼のは防水だからそのままスマホを差し出すと、彼の顔色が変わった、ような気がした。 「返せよ」 「え?」
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3751人が本棚に入れています
本棚に追加