監禁されたのですが……

5/12
前へ
/13ページ
次へ
 そしてそんな生活が数日続いた。  食事は勿論のこと瑠が宵の口の中に食べ物を運んでいた。  睡眠時は宵の体を完全拘束し、瑠は宵を抱き枕にして眠った。  宵は無口で、さらには積極的に何かを要求してくることはなかったので、瑠は宵の世話をすると、自分の生活に目を向けていた。   「そろそろ風呂に入れないとね」  夜になって瑠はそんなことを言った。 「…………足枷に変えろ」  宵は要求を一つした。  強い眼差しだった。  一人で入るからそっとしておけ、と思っているかもしれない。 「ん~……だめ~」 「…………」 「じゃあ、入れてあげな~い」 「…………好きにしろ」  ※  
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加