01)赤い屋根の洋館

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陽を浴び輝く金色の髪。透き通る白い肌。そして、どこを切り取ってもこれ以上のものはない、と思える極上のパーツが並ぶ顔。 「黒縁眼鏡の、神……様」 その人があまりに人間離れした美しさだから? 神々しい雰囲気だから? 自分でも何故そう思ったのか分からない。でも、口を突いて出たのが、この言葉だった。 「神様って言われたのは初めてだ。君は四時から面接の花咲香織さん?」 「あっ、はい。そうです」 たぶん、この人がオーナーさんだ。いきなりとんだ失態だ。 恐縮しながらペコリとお辞儀をする。 「じゃ、とにかく中に入ろうか。今日は終日面接日にしたから、店は休みにしたんだ」 大きな紙袋を抱えたその人は、案内するように先を行く。 後姿を見ながら、背、高いなぁ、モデルさん並みだな、と思っていると急に振り向くオーナー。 「迷わずに来れた?」 「はっはい! 大丈夫でした」 ウッ、心臓に悪い。 「そう、なら一次審査は合格かな」 ん? どういう意味だろう、と疑問を抱きながらも後を付いて行く。
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