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「…いいや違うね。多少の行き違いはあったことは認めるが…要はあんたらを江戸城まで無事に届ければいいんだろ?自分で言うのもなんだが俺達は腕の立つ忍びだ。妖怪ガランの魔の手からあんたらを逃がすことくらい容易い。それに今のあんたらに選択の余地はないはず。自分達だけの力で江戸城まで辿りつけると思うなよ」
「…闇をまとしい者など初めから存在しなかった…そういうことなのですか?」
「いや、闇をまといし者は本当に出現したらしい」
「!!…で、では今もどこかにいるのですか?」
「残念だがそいつはもう既に死んだ」
「!?」
「…正確には妖怪ガランに襲われ殺された…そしてその妖怪ガランは偽物を用意してあんたらをおびき寄せたってわけ」
「そんな…」
「で、どうするんだ。俺の話に乗るのか乗らないのか?」
「…」
「…月影とやら、勝算はあるのか?」
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