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陽姫は類いまれなる美しさを持ち家光は幼き頃から溺愛していた。
この陽姫の存在は訳あって一部の者を除きその存在は極秘。
妖怪がもし復活すれば陽姫が真っ先に狙われてしまうのを家光は知っている。
なんとしてでも陽姫を妖怪から守りたい家光だが、いま強大な妖怪達が復活すると対抗する術はなく陽姫は瞬く間に妖怪達の餌食になってしまうだろう。
そんな中、消えたはずの闇をまといし者がふいに現れては妖怪退治を行っているとの情報が江戸城に届く。
今宵、徳川家光の娘―徳川陽姫は籠に揺られ闇をまといし者が根城にしているという場所へと向かっていた。
高い杉の木の上から一人の謎めいた忍びが徳川一行を見つめている。般若の面を被り、上半身は鎖帷子(くさりかたびら)…なんとも奇妙だ。
「来たか徳川め…花央…お前の仇はとってやる」
そう呟くと地上へ駆け下りて行った。
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