ダンディな彼のハードボイルドな48時間

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気がついた時、俺は果てしなく続く鉄条網に行く手を阻まれていた。 いやいやいやいや、ちょっと待て。 いつもすぐ近くにいるはずの彼女の姿が見えない。 今日は一緒に、シンセキノウチとやらに出かけるのではなかったか。 愛しのマナ。俺の天使。 つぶらな瞳、やわらかな頬。 彼女が俺を裏切るはずなんてない。 遠くにぼんやりと人影が見える。 そうだ、声を上げて助けを求めよう。 へイユー! ヘルプミー! プリーズ!! 俺の声は無情にも届かず、誰もこちらに気づくことはなかった。 フッ、渡る世間は鬼ばかりってのは、このことだな。
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