寄り道

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「電話すればよかったのに。何の 為にケータイ持ってるの。」 「そうだった…。」 宗一は項垂れて座り込んだ。 「歩ける?」 「少しなら。」 「この先の公園へ行くわよ。 他人様の家の前じゃ迷惑だわ」 「…。」 「ほら、立って。」 早生子は宗一の腕を取って促した。 彼女はノロノロ歩く宗一の腕を 引っ張って近くの小さな公園に 連れて行くとベンチに座らせ、 自分は隣のベンチに座った。
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