寄り道

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渋谷の街が繁華街から住宅街に 変わったあたりに早生子の行きつけの BARはある。彼女はいつものように カウンターの右端の椅子に腰掛けた。 彼女を見知ったフロア係の若い男が 近づいた。 「いらっしゃいませ。」 「こんにちは。」 「今日はお早いですね。」 「たまには陽の高いうちから 飲みたいのよ。」 「バレンシアで宜しいですか。」 「ええ。」 彼女がいつも初めにオーダーする カクテルも覚えている。
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