寄り道

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それ故、相手が自分のペースに 合わせてくれたのだろうか。宗一は そうやって持ち上げられても不思議では ない経歴なのだ。 カウンターの向こうでシェーカーを 振るバーテンダーに早生子は空の グラスを見せた。 バレンシアのグラスが置かれたのと ほぼ同時に彼女の隣に男が座った。 「早生子さん。」 聞き覚えのある声、宗一だ。 「やっぱりここだったのか。」 「送って来たの? 彼女。」
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