第2章・再会

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高校3年生は春から忙しい。志望校を決めなくてはいけない。本格的に親や、学校から進路のことばかり言われる時期だ。そんな私も進路に迷っていた。 「宙、志望校とか決めた?」 「んー、まだ。莉央は決まってるんだっけ?」 「一応ね。美容の専門。」 「いいよね、決まっててー。まりは?」 「私は、公務員志望だし、とりあえず文系大学かな。」 「まりも大体決まってんのか。私、ピンチだ。」 「宙も特に決まってないなら、私今度、オープンキャンパス行くんだけど、一緒に行く?」 「オープンキャンパスかー。考えてなかったけど、行かないとだよね。参考までにいこうかな。」 まりの誘いで私は、星芽(せいめい)大学にオープンキャンパスに行くことにした。 「おーtheキャンパスって感じ!いいねぇ!私もここにしよっかなー?」 「なにその理由。」 星芽大学は、偏差値はそこそこだし、キャンパスは綺麗で、とても私向けだなと思った。だからといって、星芽大学に行きたいっ!とはならないけどね。 オープンキャンパスの案内係を見て、私はびっくりした。そこにはこないだ駅前でぶつかった、ダサい男がいた。 「ねぇねぇねぇ!まり!あの人!こないだぶつかった人じゃない?まりが、珍しく褒めてた!」 「え?あー?本当だ。偶然じゃん。」
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