第1話 初めまして

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「 ――くらい こわいよ 」 少女のか細い声が、静かな闇に響く。 冷たい 寒い 怖い 寂しい 悲しい 負の感情が心を支配する時、自身を包む何かが反応するようだった。 大丈夫だよ 目を閉じてしまおう 耳を塞いでしまおう ―――ボクタチに身体を預けてごらん? 何重にも混ざった変な声だが、優しい口調に安心できた。 そこで、私は足を止める。 このまま目を瞑り、自身を包む何かに「お願い」をしたら、少しの間は落ちつくことができる。 嫌なことも、楽しかったことも、何も考えなくても済む。 「……ねえ、あいたいよ、―――、」 呟いた" その名 "は虚空に消えた 第1話 了
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