ギリギリの関係

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九十九姉は、プシューと缶ビールを開くと、何の用かは知らんが、俺の部屋の机の椅子に座りたむろして、飲んでる姉 「はー、風呂上がりのビールは旨い!!」 「なあ、九十九姉、最近親父臭くなってないか?」 「アハハハ……そんな事ないよ」 着替えた姉からはシャンプーの香りが誘ってくる、まあ、顔を毎日見てるので、見飽きた姉には興味無い、それよりも(ユウカ)友花ちゃんだ、女友達って華やかで良いよ、彼女に昇格したりなんかは無いよ、俺にとって彼女より友人タイプだから、逆にガッカリしちゃうんだよな、俺は彼女より友達派であーる、俺にとって友達と書いて永遠の友と呼ぶのだ、女の子の友達と言うのは貴重な気がする、だって年頃の男女が一緒に歩いてたら、恋仲にしか見えねーだろ外から見ると、彼女、恋人、妻と昇格するのは許せんのだ……前に彼女とやらを作った時は、やっぱり友達とは別物だった、明らかに俺の友達像とは違った、だから友人は大切なんだ そんな事を考えてる間、姉は一人でぶつぶつと、上司への不満やらギャースカ一通り吠えて、もう一本空ける、勘弁してくれ、俺に言ったって解決しないんだからさ 「アンタ聞いてる? 聞いてなくても良いけどさ」 聞いてないときの、九十九姉お決まりのセリフだ 「そう言えば、十郎太っていつ初恋したの? どんな相手」 「おい、いい加減にしろ九十九姉」 ガサツなお前と違って、俺は繊細なんだよ可憐(カレン)ちゃん、背が高くてスリムで眩しい明るい子だった、可憐ちゃんは中学のある日、転校したんだ 「可憐ちゃん」 「ふーん、私とどっちが可愛い?」 「そりゃ、可憐ちゃん、スリムで大人びててさー」 「ちっ」 九十九姉は何か魂胆があったらしい、そんな下らん姉の計画など無視だ、明日は学校でプール、プールと言えば女子共どんな水着着てくるかな、みんないも娘だけど見方を変えると……なんかテンション上がってきたー
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