ギリギリのプール

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「十郎太、ご飯だよー」 「おう」 姉の仕事は近所のコンビニのバイトだ、時間割が選べるらしく、お決まりの時間に戻って飯の支度をするが、時折サービス残業や、欠けたメンバーの時間を分け合う事もあるがほぼ順調だと勝手に解釈している、父の会社はハッキリと答えられない位、情報が薄く、6時に帰って来る事もあるが、ほぼ8時、10時、深夜とバラバラでかなりこき使われて居るようだ、なので基本夕食は姉と二人で取る 「ハンバーグ食べる? お姉ちゃん食べる?」 昨日の続きかクソ女 「いらん!!」 「ハンバーグ要らないんだね」 わざとらしく、俺に当てがわれていた、ハンバーグの皿をこれ見よがしに取られた、俺にどうしろと? 姉に困惑の眼差しを向ける 「冗談」 「あ、そう」 「フフフフフ……味はどうかな」 ソースを掛けて一口サイズに切ると食べる、味付けは可もなく不可もない、まあ好物の類いだから普通に旨い 「美味しいな」 「良かった、コンソメ入れたの解る?」 「コンソメ? いや、どうでもいい」 「つれないなー」 九十九姉は俺の右手に座り食べ始める 「あのね、ひき肉が賞味期限ギリギリだったのよ」 「俺は毒味係りか!!」 「そう言う訳じゃ無いけど、あむ……うん、美味しい」
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