第27任務 ディス子さんと忘れ物

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帰りのバスの中。 途中でみかんを拾って4人一緒だ。 「みかん、知ってるか? デパートの売り場にソフトクリームという氷菓子があってだな、それがまた美味しいのだ!」 「え? あ、うん。知ってる。美味しいよね、ソフトクリーム。私も好き」 みかんも知ってるのか! 施設の偵察はあまりできなかったし、再偵察のついでにまたみんなで食べに来たいものだ。 「またみんなで食べに来ような」 「うん、ねのも一緒に連れていく。みんなで食べたら、きっと美味しい」 「みかんちゃんとお出かけ楽しそう。私ももちろん行くよー!」 うんうん、これは楽しみがひとつ増えた。 「あの……わたくしは……」 ん? 誰か何か言ったか? まあいい、みかんめー、うりうり。かわいいなこいつはー。 「あの……わたくしは……連れていってくれないんですの?」 キャッキャ! ウフフ! (ディス子、ねの、みかん) わいわい! がやがや! (ディス子、ねの、みかん) 「……」(ジュラルミン) 「そういえば、お姉さま。図鑑はどうされたんですの?」 さっきからうるさいな、ジュラルミンは。楽しくしているのに空気を読め! 「いや、お買い求めされていた図鑑はお持ちですの?」 「え……? ずかん……?」 なんだっけ? ずかん……図鑑……動物……あっ! 「すわァァァー!!(大声)」 ビクッ!!(ジュラルミン、ねの、みかん) 「あ、は、す……忘れた! ソフトクリームを食べた所に! 忘れた!」 ヤバい! バスはもう家に向かっている。どうにかして取りに戻らねば! 「運転手! すまんが引き返してもらえないか! 礼ははずむ!」 「運行の妨げになるので、お静かにお願いします」 運転手は無情に、冷やかに言い放つ。 「あ~あ、お諦めくださいましな。お姉さま。というか、礼ははずむって……こういう乗り物はチップなどは受け取らないルールですわ」 なんてことだ。少しくらい融通してくれても…… 「では、ジュラルミン。私はテレポートで図鑑を救出に行ってくる。なあに、すぐに追い付くさ」 「お姉さま!? 街中で何を仕出かす気ですの! 止めてくださいまし! 誰かに見られたら……お姉さま!」 「止めるな! ジュラルミン! 私は……」 「バスの中ではお静かに!!(怒)」 運転手に怒られた。 「はい……すみません……」
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