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「師匠……もしかして留年したんですか」
「そ……!……う、とは限らないかも知れないかも知らなくなくない……かなぁ……?なんて、あはは……」
明言を避ける物言いは、もはやそうだと公言しているようなものだ。
「師匠……あんたって人は……」
どう見ても誤魔化しきれていない態度から察して、ネアルは怒るでもなく年上のマユを叱った。
「何やってんですか、師匠!俺らが去年必死こいて進級しようと頑張ってんですよ!それで何で先輩のはずの師匠がちゃんと卒業してないんですか!普通に示し付かないじゃないですか!」
「く、くぅぅん……」
「どうりで去年の卒業式の日、探しても探しても見付からないわけだよ……あんたバレるのが嫌で隠れてたな!そもそも式に出てすらいないんだろ!何だよもう!しゃんとしろよ!師匠だろうが!」
「兄弟、気持ちはわかるからその辺にしてやれ……」
あまりにもマユがみじめだったので、ベロスが助け船を出すほどだった。
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