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アオの目覚め
「アオさん。
僕が見えますか?」
「ああ……」
「僕はギンと言います。
あなたが目覚めるまで守るように王に言われ、
ずっと傍におりました。
あなたが目覚めたということは、
いよいよ事が起こります。
僕は王からそう聞いております」
「どれくらい眠っていたのか?」
「分かりません。
僕が来た時は既に眠っておりました」
アオは眉間に拳を当て過去を思い出していた。
「俺は千年家の者に……。
そうか、
俺の魂は三つに分けられたはずだ。
一つは俺のために、
残りの二つは誰かのために。
どうやらその一つが戻ったようだ。
あと一つの魂がまだ別世界に残っている」
「アオさん。
そこで何があったのですか?」
「残念だが、
はっきりした記憶がない。
だが誰かを愛し守っていた……」
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