§ 第1章  飛鳥川の淵瀬 §

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「お隣の神社へ行きましょう。 神社はお祭りだわ」 神社は沢山の人で賑わっていた。 女子高校生達はお店に目移りしながら歩き、 お賽銭箱へ「チャリン」と、 小銭を入れた。 「どうか三人共、 同じクラスになりますように。 それから一年間、 平穏無事でありますように」美鳥は念入りに祈願した。 するとどこからともなく声がした。 「戦いが始まるであろう。 姫が現れるであろう……」 「えっ、 今何か言った?」美鳥は辺りを見回した。 「いや、 何もだけど。 どうかしたの?」って、 隣で祈っていた美桜が 心配した。 「だよね。 気のせい気のせい」と、 言いつつ美鳥は首を傾げた。 彼女はこの年の秋に同じクラスの転校生、 獣を宿す男子生徒に絡まれる。 そして共に記憶を取り戻しながら別世界で緑国(りょくこく)(祖国)を守るために戦っていく。
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