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言葉は優しいのに、部屋に入ってから一度も触れてくれない。
私、まだ自信も実感も足りない。
ずっと好きすぎて、片思いが長すぎて、すぐに不安になる。
相原は優しいから、私を気遣って受け入れてくれたのかな、って。
道で好きって言ってくれた時、まるでさっき見た満月みたいに満ち足りてたはずなのに。
「なんで私だけこんなぐるぐる巻きなの?」
「だって……」
相原が目を逸らしたまま口籠もった。
「だって、先輩冷えちゃうから」
「そこまで年増じゃないよ」
もう。
素直に寂しいって言えないの?
でも相原はぎゅっと目を瞑って、そんな私を抱き締めた。
「先輩、全然分かってないよ。同じベッドにいるだけでいっぱいいっぱいなんだよ」
布団に顔を埋めて相原が呻いた。
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