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「失礼しますリオン副隊長!報告があります!」
新しく隊長の地位に着いたブータ・スーデが全く書類整理をしないので、俺が代わりに山の様な書類をかたずけている。
「どうした?」
「〈ドルコの森〉から龍が飛んできているとのことです!」
「何だと?龍が?」
〈 ドルコの森〉は龍の好む〈ドルコの実〉が成ってる森だ、あの森はエルフが守っていて通常の人間は、近づく事は愚か入り込む事は絶対に出来ないはず。
「どうやら龍は、ワイバーン2頭を追っているようで.......」
「ワイバーン.....まさかドラゴンハンターか?」
一攫千金を狙ってドラゴンハンターがこの国にやって来る事は少なくない。
「出るぞワイバーンを用意しろ、龍がこの国に近づく前に止めないと」
「はい!ブータ隊長には報告しますか?」
「一応な」
役立たずとは言え騎士団隊長、報告無しだと何を言うか分からない...不満そうに敬礼する隊員に苦笑を返し、ワイバーンの元へと行く。
「ワイバーンはどうだ?飛ばせるか?」
「リオン副隊長!はい、何時でも飛ばせます」
飛びたそうにウズウズするワイバーンの鞍に足を掛け飛び乗る、さぁ飛ばそうとしたその瞬間一番聞きたくない声が聞こえた。
「おい!誰に断ってワイバーンを飛ばそうとしている!」
「スーデ隊長、緊急事態です。龍がこの国に近づいているそうですが?」
「だったらどうした!隊長はこの私だぞ!」
「今その問題を話し合っている時間が有りません」
未だにギャーギャー騒いでいるバ隊長を捨て置いてワイバーンを飛ばす。龍の問題は早く対処しなければ国の危機になるため、バ隊長に構っている暇は無い。
何故なら龍はブレス一つで国を消滅出来るのだから、其も塵一つ無く。
「リオン副隊長あれを!」
「問題の追われているワイバーンだな......あれは.....ドラゴンハンターだ!何か乗せてるぞ!」
「副隊長!あの者達の後ろから龍が!」
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